タピルージュ ワインクラブ"20"
2009年6月28日、7月2日
〜 初夏に香る白ワインの夕べ 〜

今回、ワインを選ぶにあたって意識したことは2つありました。1つは品種の個性が良く出ていること、2つ目はミネラル感に富んでいることです。
”フランスのワインはラベルを見てもどんなワインかよく分からない”、と言われます。考えられる理由はラベルにはたいてい産地名しか書いていないからですね(ニューワールドワインは殆どのラベルにブドウ品種名が記載されています)。
そこで今回はまずブドウ品種を説明してブドウの香りや味わいといった個性を感じていただき、そしてそのブドウはフランスのどこで栽培されているのか、という順番で説明しました。
2つ目のキーワードはミネラル感です。良く使われる表現ですがなかなか感じるのは難しいですね。例えばミネラルウォーターという飲み物があります。まさにミネラルですね。有名なエビアンはフランスの天然水で、もちろんミネラルを含んでいます。一定以上のミネラルを含むと硬水と呼ばれているわけですが、その名の通り飲むと鉄!までは行かなくとも金属っぽい感触や味わいがありますね。コントレックスのような超硬水になるともう完全に水溶液!のような滑りまであります。
この様なミネラルウォーターがフランスで生まれる理由はその土壌に由来しています。良くブドウ栽培、特にワイン用のブドウ栽培には石灰質土壌が良いといわれます。これはワイン用ブドウの原産地が石灰質土壌だからという理由があるのですが、この石灰質の土壌は地表上には僅か7%しか存在しないそうです。しかしフランスでは実に国土の55%を石灰質土壌が占めています。良質なミネラルウォーターやミネラル感に溢れたワインが出来るのも納得ですね。
そして2本目はボルドー地方の白ワインを選びました。今回のテーマの1つである品種の個性がよく分かるようにソーヴィニヨン ブランというブドウを90%以上使って造られたワインを選びました(ボルドーでは赤ワインも白ワインもブレンドして造るのが伝統的なスタイルです)。
ハーブやライム、青草といった爽やかな香りとレモンジュースのようなシャープな酸が特徴的で、この爽やかさを前面に出して一躍有名になったのがニュージーランドのワインです。ボルドー地方ではブレンドをすることによってマイルドな味わいに仕上げるのが伝統的なスタイルですが最近ではニュージーランドと同じようなスッキリとしたワインも増えてきています。ということでハーブを使ったヒラスズキのタルタルと合わせて味わっていただきました。
4本目の最後に用意したワインはピュリニー モンラッシェという村の名前の白ワインです。アペリティフのシャブリと同じブルゴーニュ地方の村で、ブドウ品種もシャブリと同じシャルドネですが、その芳醇で甘く艶やかな香りはさすがに白ワインでも最高峰の産地の風格です。
作り手はニコラ ポテル、まだ若い方ですがとても良い作り手さんでこだわりのワインを造っています。
このワインも樹齢65年以上のブドウしか使っていないそうで、ナッツやカスタードクリームのような香りと共存するカチッと芯のあるミネラリーな味わい、伸びのあるきれいな酸味がとても品のある味わいに仕上げています。
ソムリエ 久保田 大介

